SOMY新型α7RⅣの長所と欠点を考察!6100万画素は必要なのか?

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SONY「α7R Ⅳ」は世界初6100万画素のフルサイズセンサー

α9かα7SⅡの後継機が期待されていたが・・・

7月17日にソニーが新型のα7RⅣを発表しました。

多くのソニーファンはα9の後継機やAPS-Cのα6500の後継機、あるいは更新が長引いているα7SⅡの後継機を期待していました。

しかし、発表されたのは高画素のRシリーズ。α7RⅢの後継機「α7RⅣ」だったので、「え?そっち!」と意外だった人も多かったのではないでしょうか?

ソニーはとかくファンの意外感を惹起させるのが上手いメーカーですが、α7RⅣについては「サプライズ感なし」などといった評価も少なくないようです。

今回のα7RⅣは、世界初の6100万画素のフルサイズセンサーが最大の売りです。

最近は、フジフイルムが1億2000万画素の中判カメラGFX100、パナソニックが4730万画素のフルサイズDC-S1R、名門ライカも4730万画素のフルサイズコンデジQ2を売り出しました。

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一方、ソニーの高画素機α7RⅢは4240万画素。画素数だけで見ると劣っている印象を与えることが我慢ならなかったのでしょうか?

今回、ソニーがα7RⅣの発表に当たって「世界初の6100画素」を高らかに打ち上げたあたりにセンサーメーカーとしてのプライドがにじみ出ています。

ただ、メーカーのプライドはいいとしても、この6100万画素という高画素は、一般のカメラマンにどれだけ必要なのか、疑問を抱く人も少なくないはずです。

新型α7R Ⅳとα7R Ⅲを比較した

ソニーファンの意外感を誘った今回のα7RⅣの登場でしたが、では、現行のα7RⅢより、どれだけ進化したのか、比較してみたいと思います。

まずは、比較表をみていただきたのですが、太字が優れている部分です。

正式名称 α7RⅣ α7RⅢ
発売日 2019年9月6日 2017年11月15日
価格 $3500 (日本は40万円前後?) 29万6892円(ソニーストア)
有効画素数 6100万画素 4240万画素
APS-Cトリミング 2620万画素 1800万画素
動画性能 4K30p(S-Log2,3、HLG、瞳AF) 4K30p(S-Log2,3、HLG)
ISO感度 標準:ISO100~32000 標準:ISO100~32000
AF 567点(位相差検出方式) 399点(位相差検出方式)
ファインダー 576万ドット 368万ドット
連射 10コマ/秒 10コマ/秒
 ピクセルシフトマルチ撮影 2億4008万画素 1億6960万画素
ボディ内手ブレ補正 5.5段 5.5段
液晶モニタ チルト式 チルト式
タッチパネル
ダブルスロット 両方ともUHS-II対応 片方だけUHS-II対応
Wi-Fi 準拠,IEEE 802.11b/g/n(2.4GHz帯/5GHz帯) 準拠,IEEE 802.11b/g/n(2.4GHz帯)
サイズ(㎜) 128.9 x 96.4 x 77.5 126.9×95.6×73.7
重さ 665g 657g

上記の比較表をもとに、新型α7RⅣの長所と欠点を考察していきます。

新型α7R Ⅳの最大の長所とは?

まずは、画素数が4240万画素から6100万画素に引き上げられました。

これだけの画素数を必要とする人はどんな人がいるのでしょうか?

商品PRに従事するクリエイターや畳大の大きな写真を展示したい写真家、より高精細な画質を求める野鳥カメラマンなど一定の需要があるかもしれません。

ただ、パソコン画面で画像を見るような人には過剰スペックかもしれません。1800万画素でも十分に美しい画像です。

また、動画性能も向上していますが、これだけ画素数が大きいと保存容量を増やすなどシステムを見直す必要がありそうです。

ただ、α7RⅣは、そうしたデータ量の増加に対応するため、カメラ内部のバファメモリーをα7RⅢの1.5倍に増やして連写性能が劣らないようにしています。

さらに、ダブルスロットも従来の片方だけUHS-II対応ではなく、両方ともUHS-II対応にしました。

昨年、ニコンやキヤノンが鳴り物入りで発表したフルサイズはまさかのシングルスロットだったため、多くのカメラマンの失望を招きました。メモリースロットはソニーが2周ほど先行しています。

撮影のしやすさは、重さやサイズも重要です。もともとαシリーズはフルサイズでありながら、小型軽量が人気の要因でもありました。

数値上はα7RⅣが少し先代を上回っていますが、ソニーは「グリップを一から見直した」としており、グリップ感が向上したので、むしろ軽く感じるかもしれません。

では、新型α7R Ⅳがユーザー目線から最も向上した点は何でしょうか?

それはAPS-Cサイズにトリミングしても2620万画素の画像になるという点です。

これは6100万画素だからこそ可能な点でもあります。

例えば、フルサイズで400ミリ超望遠レンズで撮影しても、APS-Cにトリミングしたら、600ミリ相当の超望遠レンズで撮影した画像になります。

しかも、その画像は2620万画素。各メーカーが発売しているAPS-Cカメラと変わらない画素数になるため、APS-Cトリミングでも拡大しても高精細な画像です。(ちなみに昨年、世界的な高評価を得たフジフイルムのAPS-Cカメラ「X-T3」は2610万画素

ソニーがオーバースペックともみえる6100万画素を開発したのは、まさに、そこに狙いがあったのではないかと感じます。

APS-CトリミングでもAPS-Cカメラに匹敵する画素数。それが可能なのがソニーα7R Ⅳというわけです。

では、ソニーα7RⅣの残念な点にも触れたいと思います。

SONYが越えるべきプロ機の信頼と消費者の期待

ソニーα7RⅣのスペックを見て「残念」と感じた点とは?

私の目の前に「α7RⅣ」の実機があるわけではありません。

したがって、スペックやソニーの説明から、私が残念に感じた点を述べていきたいと思います。

まずは、液晶モニターが上下だけの2方向チルト式のままだったことです。

バリアングルや自撮り可能な180度チルドは無理だったとしても、せめて縦位置撮影にも対応する3方向のチルト式にして欲しかったと思います。

それだけで撮影の幅や撮影のしやすさは随分と向上するはずです。

もう一つは、ソニーがニコンやキヤノン、フジフイルムに劣ると指摘されているボディーの防滴防塵、過酷な温度での動作です。

例えば、フジフイルムX-T3は、スペック上は「-10℃~+40℃」まで動作する仕様です。一方、今回のソニーα7RⅣは「0〜40℃」にとどまっています。

温度が0度を下回る地域や撮影環境は意外に多いものです。

最近はキャンプや登山でカメラ撮影する人も増えていますから、最低温度0度では不安を感じるユーザーも少なくないはずです。

防滴防塵や低温対応を高めると、軽量化とトレードオフになる弊害があるかもしれませんが、素材開発の世界は日進月歩、ものすごい勢いで進化しています。

素材メーカーと共同して強固で軽量な素材開発も期待したいものです。

ソニーはα7RⅣ以降の新商品発表が楽しみだ

今回発表された新型カメラが「α7RⅣ」だと知ってガッカリした人も少なくないと思います。

しかし、今年から来年にかけて、高性能なプロ機を追求したα9Ⅱや、動画に強みを発揮したα7SⅢ、万能なコンパクトAPS-C機α6500の後継機など、ソニーの新機種が続々登場するとみられます。

その意味では、今回のα7RⅣに搭載された新たな技術が、今後登場する新機種の基礎になってきます。

6100万画素は別としても、その他の機能や性能は搭載されてくることが予想され、それに新たにどんな機能や利便性が向上するのか楽しみが残ったともいえます。

私はフジフイルム、ライカ、そしてソニーのユーザーです。今月はソニーの超望遠レンズ「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM」を購入しました。これで今年の夏から秋は娘の大学リーグの試合を撮影する予定です。

ソニーのカメラを愛用するのは「革新」があるからです。

最近では、低価格でありながら高性能・高機能なフルサイズα7Ⅲは、その革新性が価格面と性能面に存分に盛り込まれた機種でもありました。

次に、私が楽しみなのは、ASP-Cカメラα6500の後継機。どんな変化を遂げるのか、興味津々です。

私は、次のような「革新」を期待しています。

  • α9水準のAF性能や連写性能
  • 4K動画が30分以上可能
  • 長時間撮影でも熱暴走を防ぐ新技術
  • 自撮りも可能なバリアングル

これ以外にも、サプライズがあるのかどうか?

上記の期待値が全盛りで、新たなサプライズもあるならば、当然、購入対象になると考えています。

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