時代が求めているカメラとは?2019年CP+を前に思うこと

SONY
Leica C-LUX
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2019年CP+の最大のテーマは何だろうか?

カメラと写真映像のワールドプレミアショーCP+が今年も28日から始まる。去年も行きたいと思っていたが、仕事との折り合いがつかず、見送った。

今年は招待状もいただいたので何とかして参加したいと考えている。

去年はCP+直前に、ソニーがフルサイズミラーレスのα7Ⅲを発表。20万円台前半というフルサイズにしては格安な価格と、上位機種と遜色ないAF性能やバッテリー容量、動画性能だったため、空前のお祭り騒ぎとなった。

一眼レフからミラーレスへの時代転換を象徴するゲームチェンジャーの登場で、業界の2巨頭キャノンとニコンの影が薄く見えたものだ。

昨年秋に茶飲んとニコンは初のフルサイズミラーレスカメラを発表したが、ソニーα7Ⅲに劣る点が多々あったため、むしろ失望感を招いたように思う。

電気屋のカメラとバカにされながらも、地道にセンサー技術を積み重ねてきたソニーの勝利である。

そして、今年のCP+だが、それに合わせる形でキヤノンがフルサイズミラーレスの下位機種EOS RP、フジフィルムも中級機のX-T30を発売したが、さすがに去年ほどのインパクトはない。

それだけに、今年は比較的落ち着いて各メーカーの展示を見て回れるのではないかと期待している。

で、今年のテーマは一体何だろうか?

私が考えるテーアは、デジタル技術が成熟時代のカメラ文化の向かう先ではないかと思っている。

Leica C-LUX

なぜ人は高額なカメラを買うのだろうか?

AFの速さやセンサーの解像度も行き着くところまできたような気がする。

これからは微差を争う段階だ。カメラがユーザーにどんな幸せを与えてくれるのか、プロ目線ではなくアマチュア目線で考えないといけないと思う。

その目線を間違うと、技術進化の果てに、iPhoneの売り上げが急減したAppleの二の舞になるかもしれない。

iPhoneは、その性能や使い勝手も行き着いた。にも関わらず、小さな進歩を歌い上げて価格を引き上げ、Apple信者だけが残って、一般ユーザーが離れてしまった。

今年1月、キヤノンの御手洗会長が、こう指摘した。

  • ミラーレスカメラが伸びていると言っても一眼レフとの置き換えだ。
  • デジタルカメラの市場が今後2年間で半分ほどに縮小する恐れがある。
  • 普通の人はスマホで写真を撮る。プロや上級者が使う500万~600万台で底を打つだろう。

いまやスマホでも立派なデジタル写真が取れるのに、我々ユーザーはなぜ、高いお金を払ってミラーレスカメラを買うのだろうか?

ミラーレスにあってスマホにないものがあるからだ。

それは2つ。ひとつはロマンだ。これは言葉では表現できない無形の魅力である。

もうひとつはズームレンズだ。

私が利用しているLeica C-Luxは24ミリの広角から360ミリの望遠まで撮影できる。いわゆる15倍ズームである。

重さ300gの超小型で国内外の旅行や運動会でも軽快に使える。AFも速い。画質も良い。記録用カメラとしては最適解だ。

近い将来、高倍率ズームのスマホが登場するかもしれないが、Leica C-Luxにはあって、スマホにはないものである。

Leica C-LUX

小さくても高機能・高性能なカメラに魅力を感じる

カメラの大きさはボディとレンズを合わせて考えないといけない。

私は20代のころ、フィルムカメラのニコンF3を新品で購入し、カメラ撮影を始めた。師匠に怒られながらも、暗室で現像や焼き付けも覚え、自分の撮影したフィルムから鮮やかな画像が印画紙に焼きこまれていくのが嬉しかった。

その作品一枚一枚が世の中に発表されるのが恥ずかしくあり、励みにもなった。

いまでもF3はフィルムカメラの名機としてマニアを中心に人気があるようだが、私は最初からニコンの最上位機種のF3を選んで良かったと思っている。なぜなら、他の機種を買ったとしても、最終的にはF3を買ったと思うからだ。

その意味では最短距離で名機F3にたどり着いた。

ただ、ひとつ、当時、私はF3を少し大きいと思っていた。ところが、およそ30年ぶりにミラーレスカメラから再開したいま、最近のカメラとレンズの大きさには驚く。

お父さんが運動会でカメラと望遠レンズを合わせて2キロもあるような巨大なカメラを構えていたら、みんなが引いてしまう。そのくらいだったら、スマホの方が断然スマートだ。

望遠が必須のスポーツカメラマンならわかるが、いまは標準レンズでも結構大きい。MFレンズと違って、いろいろな機能を盛り込んでいるにしても、「小さいは正義」という言葉を無視するかのように大きい。

カメラにとって最も大切なことは何か?

それは小型軽量なことだ。普段持ち歩けないようでは日々の生活や決定的な瞬間を切り取ることができない。

私はAPS-Cのフジフィルムからスタートした。サイズ感と色味が好きだったからだ。最近はフルサイズのソニーαシリーズやライカMシリーズも手に入れたが、ソニーのレンズを除いては、いずれも巨大感はない。

カメラの祭典CP+を前に提案したいこと

最後に、CP+を前に僭越ながら提案したい。

初心者は懐が許せば、最初からAFが早く高性能な上位機種を使うべきだと思う。

でなければ、入門機→やや上位機種→上位機種と散財しながら遠回りをして上位機種にたどり着くことになる。そして、こう思うはずだ。「最初から上記機種を買うべきだった」と。

メーカーにとっては寄り道しながら上位機種にたどり着いてくれた方が売り上げが上がって好都合かもしれないが、消費者は安物買いの銭失いに注意したいものだ。

一方、メーカーは星の数ほどある下位機種は整理して、小さくても高性能で低価格なカメラを競って欲しいと思う。

ソニーのα7Ⅲは、そんな雰囲気も漂わせた機種だった。

だから、私も購入したし、多くの人たちが支持したのだと思う。

最近、キヤノンやニコンがソニーを追いかけ、フルサイズミラーレス競争が始まっているが、ぜひ、小さくて高性能なレンズを開発し提供してほしいと願っている。

SONYCANON、NIKON
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