私は国内外の旅行にはソニーの高級コンデジRX100M5、最近はRX100M7を持ち出しています。
どちらも300gの超小型・軽量モデルで、AFの速さや動画性能は一眼カメラに勝るとも劣らないモデルだと考えています。
RX100シリーズは一般的なコンデジよりも大きな1型センサーを採用することで、コンデジとは思えない高画質を特徴としています。
スマホの台頭でコンデジが売れない現在、売れに売れまくっている数少ない機種でもあります。
ただ、マイクロフォーサーズよりも小さな1型センサーには限界もあります。
海外旅行には利便性の高いRX100M7とともに、センサーサイズがAPS-C以上で小型軽量なカメラも持っていきたいものです。
しかも、決して高額ではなく気軽に撮影できる機種が理想的です。
というわけで、これまで2回にわたってフジフイルムの最近機種X-T200と人気の高級コンデジX100F、さらには近く発売が予定されているX100Vについて考えてきました。
今回はソニーに目を転じて、センサーサイズがAPS-C以上の旅カメラを考えたいと思います。
ソニーのAPS-Cは死角のないα6600が最善
ソニーα6600は180度チルド式と手ブレ補正を搭載
ソニーのAPS-Cカメラといえば、幅広い層に人気のα6000シリーズ。あらゆるモデルが発売されています。
10万円以下の廉価版ながら180度チルド式の液晶モニターや爆速で性格なAFを積んだα6400。
センサーは1代前になるものの手ブレ補正を搭載しているα6500。
そして、最新センサーと手ぶれ補正、180度チルド式モニターと全盛りのフラッグシップα6600といった具合です。
α6000シリーズの中で購入するとしたら、私は14万円台のα6600を選択すると思います(高倍率ズームキットは18万円台)。α6400より5万円ほど高額ですが、長期利用を考えると、あとあと機能に妥協して後悔したくはないからです。
α6600の機能・性能はあらゆる課題を克服して仕上がった感があります。
一部には、動画撮影が4K30Pであることから、「せめて4K60Pが欲しかった」と批評する人もいます。しかし、私はシネマ風な24P撮影が好きなので、60Pは必要ありません。
むしろ、多くのカメラの撮影時間が30分以内などに制限されているなか、ソニーα6600はば撮影時間の制限がありません。その点の方が魅力的に感じます。
細かい点を言い出せばキリがありません。
旅カメラとしては、α6600は必要十分以上の性能と機能を持ち合わせたモデルだと思います。
私がまだα6600を購入していない理由
私の保有するソニーのカメラはフルサイズのα7Ⅲと、コンデジのRX100M7、RX100M5の3機種となります。
α6000シリーズを購入していないのは、APS-Cに関してはフジフイルムを利用しているためです。
ただ、フジフイルムは現時点で、上位機種(X-H1を除く)に手ぶれ補正が搭載されていないうえに、バリアングルや180度チルド式の液晶モニターでもありません。
ですから、α6600に機種変更を考えた時期もありましたが、今後、フジフイルムがどんなモデルを発表するのか様子を見ようと思っています。
この1〜2年でフジフイルムが納得できるモデルを発売しなければ、最小限のカメラとレンズを残して、軸足はソニーのAPS-Cに移行する可能性があります。
そのときに選択の中心になるのはα6600で、今よりも価格がだいぶ安価になって10万円以下で購入できるかもしれません。
ソニーのAPS-C以上のセンサーサイズで旅カメラ最有力候補はα6600ですが、もうひとつ気になっている機種があります。
それは、ソニーのフルサイズコンデジ・RX1RM2です。
ソニーのフルサイズコンデジRX1RM2は4240万画素の圧倒的描写力
ライバルはライカQシリーズのみ!国内唯一のフルサイズコンデジ
フルサイズのコンデジといえば、ライカQやライカQ2が有名ですが、ソニーもRX1RM2というフルサイズコンデジを発売しています。(ソニー公式ページ)
主な特徴は以下の通りです。
- 有効4240万画素のフルサイズセンサーで画像処理エンジン「BIONZ X」を搭載
- ZEISS「ゾナーT 35mm F2」の大口径単焦点レンズを採用
- 光学式可変ローパスフィルターで、ローパスフィルター効果のオン/オフ可能
有効4240万画素だけあって作例を見てもエゲツないほどの解像感です。(撮影サンプル)
それでいて本体サイズは113.3×65.4x72mm、重さは507g(バッテリー込み)と、とても小型軽量です。まさに旅カメラに最適なサイズ感なのです。
ただ、1型センサーのソニーRX100M7は、24〜200㎜までズームが可能ですが、フルサイズのRX1RM2は35㎜の単焦点レンズです。
有効画素数が4240万画素もあるので、75㎜相当までトリミングしても十分綺麗な画像になりそうですが、この辺は評価が分かれそうです。
さらに、日進月歩で進化しているデジタルカメラの世界で、RX1RM2の発売日は2016年2月19日。ほぼ4年前のモデルとなります。
ソニー公式ページではAF性能が大幅に向上した旨の説明が見られますが、4年前の機種がどこまで迅速で正確なAF性能なのか不明です。
ただ、激しく動くスポーツ撮影でなければ、さほど心配する必要はないのかもしれません。
むしろRX1RM2は発売から時間が経過している分、価格的には魅力な水準まで安価になってきています。
といいうわけで、価格.comで価格を調べてみました。
新品最安値は30万円台、中古だと24万円で手に入るフルサイズコンデジ
フルサイズのコンデジでは昨年発売されたばかりの人気機種・ライカQ2がありますが、価格は新品が71万円、中古でも65万円ほどになります。
一方、ソニーのRX1RM2は30〜35万円、中古だと25万円前後で購入することができます。
本日1月29日現在、概ね次のような価格水準となっています。
– | ソニーRX1RM2 | ライカQ2 | ライカQ |
新品 | 30〜35万円 | 71万円 | 58〜62万円 |
中古 | 25万円前後 | 65万円 | 30〜50万円 |
安くフルサイズコンデジを手にしたいというのなら、ソニーRX1RM2を選択するのも悪くはありません。
しかも、ライカQ2は重量718g(バッテリー含む)。RX1RM2はライカQ2より200g以上も軽く、文字通りコンパクトデジタルカメラといえます。
ただ、流石にRX1RM2は発売から4年も経過しているので、そろそろ新型が発表されるかもしれません。
新型が気になる人は新型の発表を待って、スペックに大きな違いを感じないのであれば、安価なRX1RM2を選択する手があるかもしれません。
いずれにしても、フルサイズセンサーでありながら、レンズを含めても500グラムという小型軽量なコンデジRX1RM2は、私にとって旅カメラを選ぶ上で常に気になる存在です。