高級コンデジRX100M7の購入をためらう理由とは?スペックは完璧だが・・・

CAMERA COLUMN
GregoryButler / Pixabay
ページ内に広告が含まれています。

SONYのRX100M7は機能・性能面では完璧に近いのだが・・・

機能・性能はミニα9!旅行や運動会の記録にも申し分ないスペック

ソニーが高級コンデジRX100シリーズの最新型RX100M7を発表後、私はフルサイズ最上位機種のα9に匹敵するAF性能だとお伝えしました。

SONYの高級コンデジRX100M7は”ミニα9”!フルサイズの最上位機種と同等のAF性能
高級コンデジ「RX100M7」は”ミニα9”RX100M6発売から1年後のサプライズ発表!ソニーが1型CMOSセンサーのコンパクトデジタルカメラ「RX100M7」を発表しました。超小型の高級コンデジ「RX100」シリーズは昨年6月22日に、35mm換算で24〜200mmのズームレンズを搭載した「RX100M6」が発売されていました。あれから約1年後の新機種発表だけに、「まさか!」と驚いたソニー機ファンも少なくないと思います。それにしても、先日、6100万画素のα7RⅣを発表した際も、動画性能に優れたα7SⅢや最上位機種α9Ⅱが発表されることを期待していた人が多かっただけに、連続サプライズ発表と...

もちろん、スペック上、α9に匹敵するAF性能であることは間違い無いのですが、このカメラには大きな欠点があります。

それは価格です。

本日現在、価格.comの最安値は14万0940円。

まさに高級コンデジの名にふさわしい価格とも言えますが、他のカメラに目を転じると、「ソニーさん、幾ら何でも価格が高級過ぎはしませんか?」と感じているカメラファンも少なくないようです。

というわけで、今回はカメラの経済学(ちょっと大げさですがww)を考えたいと思います。

APS-Cのα6000シリーズより高額なコンデジ

まずは、最新機種のRX100M7を同じRX100シリーズの他機種と比較してみたいと思います。

RX100M7は焦点距離が24〜200㎜(35㎜換算)と、広角から望遠側まで幅広い撮影が可能になるのが第一の特徴です。

その意味では、同じ焦点距離であるRX100M6の更新版です。

主に更新された点はAF性能や連写機能、そして動画性能。

逆に言えば、プロ機並みのAFや連写機能は必要ない、あるいは、さほど動画は撮らないという人は、RX100M6ならば、10万7065円(価格.comの最安値)で手に入ります。

RX100M6の発売時、「これぞ神機」と歓喜した有名ユーチューバーもいたくらいですから、旧型とはいえ、日常使用には十分なカメラです。

RX100M7はまた、レンズの明るさを示すF値がF2.8-4.5にとどまっています。

一方、RX100M5AはF1.8-2.8と明るく、部屋の中や夜間など暗所での撮影に強い機種です。私はRX100M5を所有していますが、普段使いは何ら不便はありません。

ただ、望遠側の伸びるコンデジも欲しかったので、焦点距離が24〜360㎜のライカC-LUXを購入しました。

望遠よりも暗所での撮影が重要だと考えるユーザーはRX100M5Aを選べば、8万6000円(価格.com最安値)で買えてしまいます。

新型RX100M7と旧型の比較は下記の通りです。

RX100M7 RX100M6 RX100M5A
焦点距離(35mm換算) 24〜200mm 24〜200mm 24〜70mm
F値 F2.8-4.5 F2.8-4.5 F1,8〜2.8
最短撮影距離 8cm(標準) 8cm(標準) 5cm(標準)
AFスピード 0,02秒 0,03秒 0.05秒
AF測距点(位相差) 357 315 315
(コントラストAF) 425 25 25
静止画・瞳AF 人と動物
動画リアルタイム瞳AF
動画リアルトラッキング
サイズ 101.6×58.1×42.8 mm 101.6×58.1×42.8 mm 101.6×58.1×41 mm
重さ 302g 301g 299g
価格 14万0940円 10万7065円 8万6000円
(注)価格は2019年8月10日時点の価格.com最安値

ご覧のように、M7とM5Aは5万円以上の価格差となります。

ただ、カメラにとって重要なのは画質にも大きな影響を与えるセンサーサイズです。

ですから、視野をAPS-Cやフルサイズのソニー製カメラに広げると、驚愕の事実が分かってきます。

それは何か?

RX100M7はズームレンズセットのAPS-C機種より高額だった

スポンサーリンク

RX100M7とAPS-C最新型α6400を比べてみた

高級コンデジRX100M7の価格(14万円超)について、視野を広げて他の主要カメラと比較してみました。

まずは、今年1月に発売されたばかりのα6400。

RX100M7は高級コンデジといえども、所詮、センサーサイズは小さな1型センサーです。しかし、α6400はAPS-Cセンサーで、センサーサイズははるかに大きくなります。

しかも、AFなど性能・機能はほぼRX100M7と同じ。

RX100M7は”ミニα9”というよりは、”ミニα6400”ではないかという人がいるほどです。ただ、α6400がRX100M7に劣る点があります。

それは、ボディー内手ぶれ補正が搭載されていないという点です。

では、価格はどうか?

α6400はボディー単体で8万0040円。35㎜換算で望遠が200㎜まで伸びる高倍率ズームレンズ(E 18-135mm F3.5-5.6 OSS)キットで12万3999円です。

なんと、RX100M7より1万円余り安くなっています。

また、発売は2016年10月28日とやや時間がたちましたが、APS-Cの最上位機種α6500はボディー単体で9万7480円。高倍率ズーム(E 18-135mm F3.5-5.6 OSS)キットが12万9800円と、こちらも高級コンデジRX100M7より安い価格で手に入ってしまいます。

とくに、α6500は手ぶれ補正も搭載しているので、よく動画を撮るので手ブレ補正も欲しいというユーザーには選択肢の一つになるはずです。

ただ、近くα6500の後継機が発表されるという噂もあるので、新型機種を見極めたうえで判断するのが賢明ではないかと思います。

ちょっと背伸びしたらフルサイズの人気機種α7M3も視野に入る価格

最後に、ソニーといえば、フルサイズミラーレスのα7M3が代表的な人気機種となります。

昨年、驚くような高性能・高機能にもかかわらず、20万円台の低価格だったため、売れに売れてカメラ業界のゲームチェンジャーとなった機種でもあります。

そのα7M3はボディー単体が18万7656円(価格.comの最安値)。RX100M7と4万円足らずの価格差しかありません。

また、α7M3のレンズキット(ズームレンズ FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS)は20万2670円。RX100M7を買うお金があったら、あと6万円足してフルサイズカメラを買おうかと迷う人がいてもおかしくはありません。

α7M3は何と言ってもフルサイズ。コンデジよりも暗所に強く、画質が良いのは言うまでもありません。

というわけで、RX100M7とソニーの代表的人気カメラの価格一覧表を作成しました。

価格(最安値) RX100M7との比較
RX100M7 14万0940円
RX100M6 10万7065円 M7と焦点距離は同じ
RX100M5A 8万6000円 焦点距離は劣るがF値は明るい
α7M3 18万7656円 フルサイズ
α7M3+ズームレンズ 20万2670円 ソニーの代表的人気機種 
α6400+高倍率ズームレンズ 12万3999円 センサーはAPS-C
α6500+高倍率ズームレンズ 12万9800円 APS-Cのソニー最上位機種
近くα6500の後継機発表?

今回発表されたRX100M7は動画性能が向上したため、ユーチューバーを中心に熱い視線が注がれています。

しかし、冷静に価格を比較すると、いろいろな可能性が広がるのも事実です。

ですから、買うべきか否か迷っているというユーチューバーの動画もよく目にするようになりました。

では、どうするべきなのか?

自分の懐具合と、自分は何を撮ろうとしているのか、その用途も考えた上で判断するしかありません。

ただ、今回の価格比較によって、いよいよ注目されるのがAPS-C最上位機種α6500の後継機です。

どんなスペックで登場し、どんな価格で発売されるのか、一層楽しみになってきました。

ソニーがAPS-Cの新型フラッグシップα6600を発表!さっそくα6600をα6500やα6400と徹底比較
APS-C最上位機種α6600は何が進化したのか?最上位機種α6600は9月3日予約開始、11月に発売予定ソニーが8月29日、APS-C最上位機種となるα6600を発表しました。9月3日に予約販売を開始し、11月に発売予定となっています。(参考:ソニーホームページ「α6600」)新型α6600は、現在のフラッグシップα6500の後継機種だけに、そのスペック内容には多くのカメラファンが注目していました。昨夜、海外で発表され、当ブログは海外で発表された英語版カタログなどを参考に速報をアップしました。本日の国内発表で、α6600の詳細なスペックが判明しましたので、α6500や今年2月に発売されたα6...
カメラはソニーRX100M7とiPhone11 Proのペアが最強!私が両方購入した理由とは?
レンズ交換式のデジタル一眼やミラーレス一眼がスマホにシェアを奪われる状況が続いています。カメラ業界はレンズ交換式カメラの逆襲に試行錯誤を繰り返していますが、Appleが9月に発売したiPhone11シリーズとソニーRX100M7はレンズ交換式カメラの衰退を早める決定打になるかもしれません。いろいろ考えた末、私は9月下旬にAppleのiPhone11 Proと高級コンデジのソニーRX100M7を注文しました。iPhone11 Proは10月1日に到着しましたが、RX100M7は大人気なため、到着は10月後半まで待たなくてはいけないようです。私はライカM10やソニーα7Ⅲ、富士フイルムX-T3を所...
CAMERA COLUMNSONY
スポンサーリンク
左京をフォローする

コメント

テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました