フジフイルムの中望遠ズーム「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」は小型軽量でスナップに使える!ズーム全域で寄れてマクロ撮影も可能(作例あり)

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フジフイルム「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」の優位性とは?

F2.8通しの赤バッチを手放した私が新型「XF70-300mmF4-5.6」を入手した理由

私は自分の感性に響いたレンズは速攻で購入する性格だと思っている。

まだ紹介していないが、今年はLeicaの誇るノクチルックス初代の復刻版「ノクティルックスM f1.2/50mm ASPH.」や前回紹介した「28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary」は予約段階から注文し、購入した。

もしも期待通りでなければ、売却したらいいだけのこと。「一度しかない人生、体験もせずに指を咥えて悶々としているだけではもったいない」という気持ちが先立つようになった。

ただ、ここ2〜3年に発売された現代レンズは、昔のレンズと違って、描写は平均的に優秀だ。差があるとすれば、デザイン性や重量ぐらい。全く検討外れという経験はない。

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さて、今回紹介するレンズも発表後、すぐに予約注文した1本。FUJIFILMの「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」である。

フジフイルムのXFシリーズはさまざまなレンズを取りそろえ、撮影に活用してきた。そのうえで、自分の撮影スタイルやに合いそうなサイズ感やデザインのレンズを厳選した結果、最終的に次の3本が残った。

  • XF23mmF2 R WR
  • XF35mmF1.4 R
  • XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS

もともと、中望遠レンズは評判の高い「XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR」(フルサイズ換算76~216mm相当)を使用していたが、スポーツ競技を撮影する機会もなくなり、出動回数は激減した。スナップに活用しようにも約1kgという重量だ。スナップに中望遠レンズは不要だと考え、手放した。

しかし、今回、新発売された「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」は、すぐに購入した。その理由は、最近、ペンタックスやニコンのデジタル一眼レフを購入し、試しに200g台の軽量コンパクトな中望遠レンズでスナップしたところ、思いのほか、表現の幅が広がった。

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何よりも、中望遠はスナップに使うと面白い。そう思っていた矢先、「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」が発表され、そのスペックやサイズ、重量はスナップ向きだと判断した。

「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」は580g!苦にならないサイズ感

まず、「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」のサイズについて説明したい。

このレンズが発売されるまでは、フジフイルムXFシリーズの中望遠といえば、やや焦点距離の短い「XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS」か、高画質だが、大きく重く高価な「XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」だった。

この2本と、今回発売された「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」を比較したのが次の表である。

重さ 最短撮影距離 価格
XF70-300mmF4-5.6 580g 0.83m 9万8010円
XF55-200mmF3.5-4.8 580g 1.1m 6万8530円
XF100-400mmF4.5-5.6 1375g 1.75m 22万2255円
※価格は執筆現在のマップカメラ新品相場

「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」はフルサイズ換算約107-457mm相当までカバーする。にもかかわらず、重さは焦点距離の短い「XF55-200mmF3.5-4.8」と同じだ。しかも、撮影最短距離はズーム全域83㎝、大幅に上回っている。

しかも、防滴防塵に5.5段分の強力な手振れ補正。リニアモーター駆動方式なのでAFは高速かつ静かだ。1.4倍や2倍テレコンも使える。死角が見当たらない。

では、「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」の描写力はどうなのか?

今回は桜が開花した目黒川の様子をスナップした。

「XF70-300mm」が記録する日本の自然美と人々の喜び

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開花宣言の翌日、目黒川沿いの桜を撮影した(作例)

東京に桜の開花宣言が出た翌日、私はフジフイルムのX-T4に、入手したばかりの「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」を装着し、東京・目黒川沿いに足を運んだ。

まず、シャッターを切って感じたのはAFの速さと静かさ。そして軽さだった。

撮影者:FUJIFILM X-T4+XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR

撮影補助:さきょう

撮影を終えて感じたこと

コロナ禍のなかで迎えた二度目の桜の開花。この日はまだ満開ではなかったが、それでも十分に雅(みやび)な光景が広がっていた。

自然は人間の憂いや営みに関係なく整然と美を表現する。その忖度なき桜の開花に、人々は生きる喜びの一端を感じ取っているようだった。その情景を「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」はさまざまな画角で記録してくれた。

描写性能は、私のスナップ用途には文句なし、十分だ。マクロ撮影が可能なレンズなので、撮影を一層楽しめた。(ズーム全域で最短撮影距離83㎝、最大撮影倍率0.33倍・フルサイズ換算で約0.5倍に相当)

最近、スナップ用に使える軽量コンパクトな中望遠レンズに出会うとうれしくなる。焦点距離の違いはF値以上に、写真の幅を広げてくれるからだ。

ちなみに、私が所有している中望遠レンズは、最近までソニーの「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」(SEL100400GM)だけだった。Eマウント最高峰のGMレンズだが、重量は1395gと重くて大きい。

そのGMレンズと、今回撮影に使用した「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」(フルサイズ換算約107-457mm相当)は焦点距離がほぼ重なるが、大きさはまるで異なる。

左側が「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」。右側が「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」

SEL100400GMはフルサイズ用なので、APS-C用のレンズと比較するのは少し酷なのだが、まるで大人と子供のようだ。

この写真をご覧になっただけでも、私がスナップ用に「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」に着目し、手に入れた理由がご理解いただけるのではなかろうか。

マクロ撮影も可能で、軽量コンパクトな中望遠レンズ。フジユーザーはカメラバックに忍ばせておけば、スナップの幅が広がるはずだ。

 

今回使用したカメラ機材

 

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