FUJIFILMのX-T4とともに懐かしの街をスナップ散歩した!銀塩フィルム「SUPERIA」ベースのクラシックネガと標準ズーム「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」の描写力(作例あり)

スナップ
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X-T4のフィルムシミュレーションはフィルムの代用になるのか?

クラシックネガは銀塩フィルム「SUPERIA」がモデル

私のスナップカメラは現在、主にフルサイズがライカとソニー、APS-Cはフジフイルムである。

フルサイズはソニーなのだから、本来はレンズが共有できるソニーのAPS-C機α6000シリーズを選ぶのが合理的だ。しかし、私はフジ機を使い続けている。資本主義社会の中にあって、全く経済合理性のない選択だ。フジの色が好きなのだから仕方がない。

その富士フイルムが1月15日にプロ用ネガフィルム「PRO400H プロフェッショナル」の生産を終了すると発表した。私の頃に比べると、フィルムで仕事するプロカメラマンは激減した。生産コストを考えれば、ISO400は「SUPERIA PREMIUM 400」に集約しようと考えるのは企業として合理的な判断なのかもしれない。

ただ、銀塩フィルムで仕事していた私には、少しばかり寂しい気持ちもある。現在も趣味カメラは時々、フィルムでスナップしている。「ああ、やはり銀塩はいいなあ」と思うときが多々ある。

ところで、富士フイルムのカメラといえば、多様なフィルムシミュレーションが最大の特徴だ。最近、SNS上でクラシックネガを選択する人を良く見かけるが、私も、あの色味と絵作りは大好物だ。

クラシックネガは銀塩フィルムの「SUPERIA」がモデルだ。フジカラーの「SUPERIA PREMIUM 400」は日頃、私が最も利用しているフィルムである。(「銀塩フィルムから学ぶ」

例えば、こんな写真が「SUPERIA PREMIUM 400」だ。

銀塩フィルムも実にいいではないか。

いずれも、Leica M4に1950年製の三半ズマロン(Summaron-L35㎜ F3.5 1st)をつけて撮影したものだが、カメラ、レンズ、フィルムの3拍子が揃うと素敵な写真が撮れるものだ。

というわけで、今回のスナップは、X-T4で銀塩フィルム「SUPERIA」がベースのクラシックネガを選択し、目黒区の閑静な住宅地・碑文谷を歩いた。

その作例の前にひとつ触れておきたいことがある。

X-T4は機能・性能が完成されたカメラだが、唯一、気になる点がある。グリップの感触だ。中途半端な厚みなのだ。端的に言うと、握り心地が悪い。

そこで、今回のスナップはAmazonでSmallRigのX-T4専用L型ハンドルを取り寄せて装着してみた。

SmallRigのX-T4専用L型ハンドルを装着したX-T4

下の写真をみて欲しい。素のX-T4は申し訳程度にグリップ部分が膨らんでいる(写真左)が、SmallRigのL型ハンドルを装着する(写真右)と、グリップの厚みが増す。

使用感だが、3時間のスナップでも疲労感が段違いに軽減された。値段も3000円足らず。かなりコスパが良い。これはオススメだ。

スナップに持ち出したレンズは「XF35mmF1.4 R」と標準ズームの「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」の2本。

「XF35mmF1.4 R」はフジの代表的レンズ。2012年発売の古いレンズだが、いまなお、F値1.4の明るさと解像性能、約6万円という安さで人気がある。ただ、AF時に「ジーコジーコ」と少し音がする。動画よりもスチール向きレンズだ。

今回、フューチャーしたいのは「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」。XFシリーズでは最も安価な標準ズームだが、私がフジノンの中で最も気に入っているズームレンズだ。

XFシリーズの標準ズームは、次の3種類がある。

  • F2.8通しの赤バッチ「XF16-55mmF2.8 R LM WR」655g・約12万円)
  • F4通しでズーム倍率の高い「XF16-80mmF4 R OIS WR」440g・約8万円)
  • キットにも使用される廉価な「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」310g・約6万円)

「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」は赤バッチの半分以下の重量だ。鏡胴の造作・品質もキットレンズにするのはどうかと思うようなレベル。スナップ向きなのは、断然、小型軽量でF2.8始まりの「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」だと考えている。

人気の「XF35mmF1.4 R」はそこかしこに作例が溢れているので、今回は「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」の作例を掲載した。

というわけで、10年以上前に住んでいた閑静な住宅地・目黒区碑文谷をゆっくり歩いた。クラシックネガと廉価な標準ズームの描写をご覧ください。

X-T4と歩いた思い出の地 癒しの記憶とクラッシックネガ

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「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」(碑文谷八幡宮編)

東急目黒線・西小山駅から伸びる桜並木通り。15分ほど歩くと碑文谷八幡宮が見えてくる。

一之鳥居から続く参道。路面には玉砂利が敷かれ、沿道には桜の樹木が立ち並ぶ。春は隠れた桜の名所でもある。

社務所をすぎると、社殿が見えてきた。

「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」(円融寺編)

次は天台宗の古刹・円融寺。山門から仁王門、釈迦堂、本堂と続いている。

色とりどりの草鞋(わらじ)。仁王尊は健脚の神様。願い事を叶えてくれるのかもしれない。

戦国の世、永禄二年(一五五九)に造立され、江戸時代には「黒仁王」として庶民の篤い信仰を集めた仁王尊(東京都指定文化財)。健脚の神様としても霊験あらたかであり、それにちなんで古くよりわらじの奉納がなされていました。この度、令和三年の節分の日に、社会の安寧と平和を願い「わらじ奉納」を復活いたします。(圓融寺ホームページより)

仁王門をくぐると釈迦堂。美しい佇まいだ。

いよいよ本堂。

円融寺は子供たちが幼い頃、休日に遊んだ場所。ここに佇むと、ゆっくり時が流れるような気がする。

撮影者:X-T4+フジノンXF18-55mmF2.8-4 R LM OIS

撮影補助:さきょう

撮影を終えて

冬の日没は早い。3時間ほど撮影し、気がつけば、すっかり夕暮れになっていた。

長時間スナップは、正直、とても疲れる。しかし、3000円足らずで調達したSmallRigのL型ハンドルと、310gという小型軽量な標準ズームが、体力の消耗を軽減してくれた。

さて、銀塩「SUPERIA」をモデルにしたクラシックネガだが、その描写はいかがだったろうか。

私はその色の深みが好きだ。所有するフジ機はX-T4とX100Vだが、どちらも、このクラシックネガを多用している。他のメーカーでは出せないデジタル色。だから、フジ機は手放せない。

今回持ち出した標準ズーム「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」は元々、キットレンズ用に作られたものではない。ただ、当初、フジにはキットレンズがなかったので、急遽、これをキットにつけたのだという話を聞いたことがある。何とも面白いストーリーを持ったレンズだ。

望遠端はやや甘さも感じるが、スナップには必要十分である。これが新品で約6万円、中古だと、その半額で手に入る。フルサイズがどんどん巨大化し、そして高額化するなかで、APS-Cシステムの携帯性と経済性は捨てがたい。




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