フルサイズミラーレスのシグマfpが発売早々から大人気!人々が求めるカメラとは?

CAMERA COLUMN
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カメラ業界が衰退するなか光明が見えた!

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過去にいまほど写真撮影する人がいただろうか?

いまや、誰もがスマホを持っています。

1台だけでなく、複数台保有している人も少なくありません。

私が勤めていた会社には、スマホに写真画像をたくさん保有している女の子が少なくありませんでした。しかも、結構、上手い。見せてもらうと、見飽きない魅力的な写真ばかりだ。

プロカメラマンや写真家と称する人たちの写真に比べると、人間的な息遣いのある写真ばかり。

写真はどう撮るかということよりも、何を撮るかが大切です。その点で、テクニックに優れたプロより、様々な場所や空間に出没して、24時間撮影している素人の方がレベルが高いと感じることさえあります。

そんな写真撮影の大衆化はインスタなどSNSとスマホの普及で一層進みました。

そんな撮影人口の急増時代に、なぜかカメラメーカーの苦戦が頻繁に報じられています。

おそらくカメラメーカーの関係者は、「スマホの普及」を売れない理由にしているのではないでしょうか?

しかし、それは半分当たっていて、半分外れです。

カメラメーカーがなぜ撮影人口の増加を吸収できないでいるのでしょうか?

それは、魅力的なカメラを生み出せていないからです。

人々が魅力を感じるカメラは多機能・高性能よりも軽量コンパクト

人間というのは、うまくいかない理由を他に探し、他のせいにしたがるものです。

カメラ業界は「消費者がスマホカメラで満足している」とスマホを理由にします。

日本の衣料品メーカーが衰退した時、その理由をアジア製の安い衣料品の流通を原因と言っていたのに似ています。

しかし、魅力的な衣料品を生産・販売したユニクロは衰退する衣料品業界を尻目に、日本の東証株価指数を牽引する大きな企業に成長しました。

まさに、「すべての原因は我にあり」なのです。

そんな中、興味深いランキングが先日発表されました。

それは、マップカメラが発表した「2019年10月 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング」です。

その結果を見ると、カメラに対し人々が求める共通項が見えてきます。

出典:マップカメラ「2019年10月 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング」

1位は、10月25日発売されたばかりの「SIGMA fp」でした。

SIGMA fpは、フルサイズセンサーでありながら、ボディーの外寸が幅112.6㎜×高さ69.9㎜×厚さ45.3㎜、重さ370gと、軽量コンパクト。レンズがなければ、コンデジのようなフォルムです。

image:SIGMA公式サイト

仕事でカメラを使用する人たちは別として、庶民にとってカメラは贅沢品であり、極めて趣味的な商品です。

それゆえ、よほど魅力的なフォルムでなければ、どんなに性能の良さを強調されても、10万、20万円というお金を払ってまで買う気にはなれません。

同時に、日常的に使えるサイズ感も重要です。

「SIGMA fp」は、フルサイズミラーレスカメラであっても、その要件に近い意欲的なプロダクトだといえます。

なぜ「SIGMA fp」が飛ぶように売れたのか?

マップカメラは「SIGMA fp」の売れ方について、なかなか興味深い特徴に言及しています。

実はこのカメラ、発売前のご予約数はそれほど多くありませんでした。ところがいざ発売が開始され、店頭で実機をお試しいただけるようになった途端、人気が一気に急上昇! まさに飛ぶように売れていくという表現がぴったり。
でもそうなるのも分かります。実際に手にすると、両手にすっぽり収まる洗練されたフォルム、説明書無しでもすぐに撮影可能な優れた操作性などなど、カメラ好きの購買欲をこれでもかと刺激し、気がつけばレジに並んでいる… ネット上でも同様で、発売後の高評価を見て思わずカートに入れた方も多かったようです。(出典:「2019年10月 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング」))

通常、カメラメーカーは、発売1ヶ月ほど前に発表し、あらゆるメディアや媒体、インフルエンサーを使って宣伝します。

その圧倒的な宣伝力で発売時には予約注文が殺到しているものです。

ところが、マップカメラによると、発売前の予約数はそれほど多くはなかったといいます。

店頭で実機を手にして、そのフォルムやコンパクトさ、操作の容易さに魅力を感じて、人気が急上昇したということです。

まさに、実際に映画をみた人の評判が評判を呼んだ映画「カメラを止めるな」的な売れ方だったことがわかります。

しかも、SIGMA fpはレンズとセットでも25万円以内で買えてしまうコストパフォーマンスの良さ。手が出てしまいそうな要素が詰まったカメラとも言えます。

当ブログのアクセス数で分かった人気カメラの特徴とは?

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コンパクトなカメラがランキングの1位と2位を占めた

マップカメラが発表した「2019年10月 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング」は、1位が「SIGMA fp」、2位がソニーの「RX100M7」でした。

いずれも掌に収まるサイズで、機能性能も申し分なし。とくに、ソニーのRX100M7はプロが使用するα9同等のAF性能を搭載しています。

ニコンやキヤノンが圧巻したデジタル一眼レフ時代は、入門機や中級機、プロ機といった機種にヒエラルキーがありました。

しかし、ソニーはそうしたヒエラルキーを撤廃し、バランスの取れた標準機のα7シリーズ、高画素のα7Rシリーズ、高感度で動画向きのα7Sシリーズ、スポーツ撮影など連写に優れたα9と、得意分野別の仕分けをしました。

しかも、高級コンデジのRX100M7はセンサーサイズの違いはあっても、機能性能的に下位機種という感じはしません。

先日、当ブログに、α7RⅢとRX100M7、そして11proのオーナーさんから「α7RⅢを手放してRX100M7に絞るべきかどうか」と相談をいただきましたが、まさに、そういう葛藤さえ抱かせるラインナップなのです。(参考

消費者をみくびった入門機やプロ機といったヒエラルキーは廃すべきだ

カメラメーカーは、まずは消費者に機能・性能の不足した入門機を買わせ、次に中級・上位機種に移行させ、複数台のカメラを買わせることで利益を増やすビジネスモデルが主流です。

キヤノンはフルサイズミラーレスでも「EOS R」と廉価版の「EOS RP」を販売していますが、同じ思想性や戦略を感じます。

しかし、そうした戦略ではますますカメラ離れを早めるのは間違いありません。

いまは最初から上位機種を買い求める人は少なくありません。

なぜなら、カメラを何台も買うわけにはいかないと考えたら「安物買いの銭失い」を警戒するからです。

カメラ業界のヒエラルキー戦略は消費者をみくびっているような精神すら感じます。

消費者は中途半端なカメラを買うくらいなら、高級なiPhoneを選択するなど賢くなっています。

その点、ソニーは根本的にヒエラルキーではなく、撮影の指向性別に区切った戦略です。

しかも、どの機種も機能や性能は出し惜しみなし。

AF性能、手ブレ補正、自撮り液晶といった消費者が最低限備えて欲しい点を揃えようという意識も感じます。

ヒエラルキーではなく、過不足ない全ての機能・性能をテーブルの上に置いて、消費者に自由に選んでもらおうという姿勢が人気の背景にあると考えています。

当ブログ記事のアクセス数に見る人気の機種とは?

当ブログは、今年2月にスタートしたばかりですが、おかげさまで、連日、多くの方々が訪問していただけるようになりました。

新発売のカメラに関しては、可能な限り、私の独断と偏見を交えた解説記事をアップするようにしています。

ソニーのα9Ⅱなど高級機から廉価な富士フイルム初のバリアングルX-A7まで幅を持たせるようにしています。

そうした記事を掲載すると、アクセス数から、どの機種が人気なのか一目瞭然です。

もちろん掲載日の古い方がアクセス数は有利になりますが、それでもアクセス数はどんな機種を消費者が求めているのか、如実に語ってくれるものです。

ちなみに、よく読まれた機種の記事は以下の通りです。

  1. ライカQ2
  2. ソニーRX100M7
  3. ソニーα6400と富士フイルムX-T30の比較
  4. 富士フイルムX-T3
  5. ソニーα7R4
  6. 富士フイルムX-Pro3の液晶モニター問題
  7. ソニーα6600
  8. ニコンZ50

この順位を見ると、今年の売れ筋とほぼ一致しています。

総じて言えることは、機能・性能に妥協がなく、小型軽量な機種が消費者には受け入れられているといえます。

 

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