α7Cに似合うレンズ探し・標準マニュアルレンズ編
SONYα7Cとコシナの35㎜標準レンズで歩く代官山
クラシカルな「Voigtländer ULTRON vintage line 35mm F2 Aspherical」の描写力
代官山のランドマーク「代官山 T-SITE」周辺をスナップした私は、α7Cのレンズを「Voigtlander COLOR-SKOPAR 21mm F3.5 Aspherical Vintage Line」から「Voigtländer ULTRON vintage line 35mm F2 Aspherical」に付け替え、目的の地を目指した。
太陽の光がすっかり優しくなっていて、駐車場にはいつもの光景、高級車が並んでいた。
まずは、「Voigtländer ULTRON vintage line 35mm F2 Aspherical」の描写力と35㎜という画角を確かめるように再び歩き出した。
近接撮影も美しい。
旧山手通りから一本裏に入ったあたりは誰もがイメージするおしゃれな光景が続いたが、25年前に見たような既視感を覚える建物、いや壁に出会った。
昭和初期に建てられた外国人元軍医の家を改装した「HIGH! STANDARD ハイ!スタンダード」というお店だった。
クラシックカメラやオールドレンズのような時代の風合いを加えた佇まいだ。
歩こう。電柱もアートに見えてくる。
旧山手通りからほぼ直角に枝分かれする八幡通りに出た。
かつて代官山のランドマーク的存在は、大正から昭和初期にかけて、東京・横浜の各所に建設された同潤会アパートだった。
しかし、老朽化のために取り壊され、2000年に住居や商業施設などの「代官山アドレス」に生まれ変わった。
代官山の目的地に近づいた!
街並み観察が楽しすぎて寄り道してしまったが、ここからは、25年前、会社を設立した思い出の地に直行した。まずは代官山アドレスと反対の方向に歩いた。
そして、小道に入る。
やがて、懐かしい秀和代官山レジデンスが見えてきた。秀和は昭和の高度成長期、マンションの先駆け的存在だった。いまはビンテージマンション。
いよいよ日が暮れてきた。
くねくね路地裏を歩いた。
ようやく25年前に会社を出発させた地に到着。想像していた以上に、当時と変わらぬ光景が目の前にあった。ホッとした。
あたりは真っ暗だったが、写真を確認すると想像以上に明るく描写していた。私はISOオートで撮影したが、α7Cの高感度耐性も素晴らしかった。
夜の帰り道・α7Cと35㎜F2の描写力を楽しむ
α7Cと「Voigtländer ULTRON vintage line 35mm F2 Aspherical」
帰り道。夜のα7Cと「Voigtländer ULTRON vintage line 35mm F2 Aspherical」の描写力を試してみた。
最初の出発点、ランドマーク「代官山 T-SITE」に到着した。
長時間の撮影で喉が乾いていた。スターバックスでアイスコーヒーを注文した。
外のテラス席に座って空を見上げた。
目の前にあったローソクを見つめていたら、心が癒される気がした。
撮影者:SONY α7C+Voigtländer ULTRON vintage line 35mm F2 Aspherical
撮影補助:SAKYO
最後に感じたこと
2回にわたった「代官山スナップ」は、α7Cにコシナの21㎜と35㎜で撮影した。
α7CはAF(オートフォカス)の速さも特徴のひとつだが、今回はAFレンズを持たず、MF(マニュアルフォーカス)レンズだけで撮影した。
私自身、M型ライカに慣れているせいかもしれないが、マニュアルレンズでも軽快かつ楽しい撮影だった。
オートフォーカスは便利ではあるが、その利点が欠点になることもある。
MFレンズは自分の意思で焦点を合わせたり、逆にボカしたりといった撮影が瞬時に可能だからだ。
だからといって、MFレンズがAFレンズより優れているというつもりはさらさらない。
むしろ、多くのカメラユーザーにとって散歩スナップはAFの方が楽だし、撮り高が上がるのは間違いない。
だから、ケースバイケースでAFとMFを使い分け、撮影の幅と楽しさを広げるのが正解だと考えている。
もう一点。α7Cが手振れ補正を搭載し、高感度耐性を強化したのは大正解だと実感した。
これまで私がスナップの主力にしていたのはFUJIFILMのX100V。日中の撮影は快適だったが、手振れ補正がないためにシャッタースピードをあげられず夜間撮影は不満が残っていた。
一方のα7Cは夜スナップで手振れで撮り損なった写真は1枚もなかった。手振れ補正が搭載された恩恵を強く実感できた。
今後、私のスナップは小型軽量なフルサイズα7Cが中心になると感じている。
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